介護職の離職率に警鐘を鳴らす!なぜ万年人手不足は解消されない?

介護職は離職率がかなり高い職種です。仕事量に対しての賃金の低さや待遇面の悪さなどなど離職する人の理由は様々ですが、なせそのようなことが改善されないのでしょうか。

なぜ介護職は離職率が高いのか?

日本人の平均寿命と健康寿命のギャップが大きいことが、最近注目されています。2018年に厚生労働省が発表した結果によると、男性は約9年、女性は約12年の間、要支援または要介護の期間を過ごしてから寿命を全うすることが分かっています。

年齢を重ねても質の良い生活を送りたい、送ってほしいという高齢の方とその家族の願いを叶えるにあたって、介護職に従事する方の手が必要なのは紛れもない事実です。しかしその介護職の離職率が高く、人手不足であることもまた問題となっています。

介護職は主に自宅などを訪問する「訪問介護員」と介護施設等で勤務する「介護職員」に分けられます。厚生労働省のデータでこの二つの離職率を比較すると、訪問介護員は常勤職員、介護職員は非常勤職員の離職率が高いと言えます。訪問介護員の離職に関しては、訪問先で利用している高齢者の方が体調を崩した場合のリスクを管理する問題などが考えられます。

一方介護施設等の介護職員の離職は、慢性的な人手不足でワークバランスがとりにくいことなどがあげられるでしょう。さらに離職する理由を考えてみましょう。

なぜ離職する人は増えるのか?

介護職に従事する人の7割以上が女性のため、「結婚・出産・育児によって離職する」こともあります。介護施設で入居を担当する場合、夜勤が勤務に含まれることもあります。そのために、結婚や出産を機に離職を決める女性もいるようです。

それ以外にも、「勤務していた事業所の運営・体制などに対する不満」があげられます。これには事業所や法人が掲げている経営理念と、現実のギャップがあることでより不満が溜まることも含まれます。

また様々な資格を保有した人が一緒に働く環境、それに伴う人間関係なども離職の理由です。介護福祉士、ケアマネジャー、看護師、理学療法士など特に介護施設では専門的な職種の人が一緒に仕事をします。各々の役割や職種で協力できればプラスに働きますが、職種間でのコミュニケーション不足がマイナスに働くことがストレスとなり離職につながるかもしれません。

さらには「賃金の低さ」によって、入社5年未満で退職する人も多くなっています。資格や勤続年数によって状況は違うものの、平均賃金では看護師に比べて介護福祉士は低いことは知られています。男性で考えると30代になり結婚など個人的な生活の変化のなかで、賃金が低いことは離職の大きな理由になるでしょう。

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人手不足を改善する方法

様々な理由で離職する人が多い介護職ですが、「また介護職に復職したい」と思っている方が多い職種であることも事実です。介護職を目指した当初の熱意や理念が叶う職場、自分のライフスタイルとマッチした職場を探している方もいるでしょう。そのような以前介護職に従事していた人たちが、現場に復職できるような環境・体制づくりが重要となります。

例えば、業務範囲を明確にすることによって、職種間のコミュニケーション不足やそれに伴うストレスから解放され働きやすい環境を作れます。管理をする側である運営側の職員も作業範囲を理解することで、介護職員に業務範囲外の残業を依頼したりすることは減るでしょう。それに加え職員全員が自分の仕事を明確に理解し徹底するなら、協力・連携がしやすくなります。

また連続勤務することでキャリアアップがどのようにできるか?賃金形態がどのように変化するか?を思い描けるようにすることも大切です。介護職は今後も需要のある職種ですので、資格を保有していることの利点を理解している人は多くいます。

しかし在職しながら新しい資格を取得することで手当てがつき、収入が上がることをサポートしてくれる環境はなかなかないかもしれません。この点で事業所や法人が介護職に従事する職員のサポートを積極的にするなら、職員の「この施設で、この事業所で長く勤務したい」というモチベーションにつながるでしょう。

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まとめ

このように介護職を離職する理由はそれぞれ違うかもしれません。しかしこれからも介護職のニーズは増え続けていくことでしょう。「団塊の世代」と言われる1947年から49年に生まれの世代が、75歳以上の後期高齢者になる「2025年問題」までもう残り少なくなっています。介護の現場を働きやすく、やりがいがある職場にする対策を講じることは急務となっています。

もちろん働く側のライフステージの変化はあり、それに対応した勤務体系にすることも大切です。それに加えてキャリアアップをすることでの明確な報酬の変化を保証することも男女問わず長期勤務をする支えになるでしょう。
離職率を減らすためには大切なことは、「働く側」「運営する側」のそれぞれの需要と供給がマッチして、お互いの役割を果たせることだけではありません。

介護職を必要としている利用者を、蚊帳の外に置かない取り組みができる施設は、離職率にとらわれず介護職を続けたいと思う人が増え続けることでしょう。

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